固定費の見直し方|何から始める?順番と一覧
固定費の見直しは、通帳とカード明細から毎月・毎年の支払いを全部書き出すことから始めます。月額に直して大きい順に並べ、1件ずつ「やめる・下げる・そのまま」を決め、解約したら請求が止まったかを明細で確かめます。
要点まとめ
固定費は、家賃、スマホ代、保険料、サブスクのように、使っても使わなくても毎月ほぼ同じ額が出ていく支出です。一度下げれば翌月以降もずっと効くので、食費を毎日がまんするより、固定費の削減のほうが負担は軽く済みます。
手順は4つです。
- 口座とカードの明細2〜3か月分から、決まった引き落としを書き出す
- 年払い・半年払いも月額に直して、大きい順に並べる
- 1件ずつ「やめる」「下げる」「そのまま」「先に確認」に分ける
- 解約したものは、次の請求日のあとの明細で止まったか確かめる
注意したいのは保険と住まいです。保険は解約するとその保障がなくなり、住宅ローンの借り換えには手数料などの費用がかかります。この2つは、代わりの手段や費用を確かめてから動くのが安全です。
固定費と変動費の違い
固定費は「毎月だいたい同じ額」、変動費は「使い方しだいで毎月変わる額」です。
| 区分 | 主な例 | 下げ方 |
|---|---|---|
| 固定費 | 家賃、通信費、保険料、サブスク、車の駐車場代 | 契約を変える・やめる(一度でOK) |
| 変動費 | 食費、日用品、外食、交際費、服 | 毎回の使い方を変える(続ける必要あり) |
電気代やガス代のように、基本料金は毎月かかり、使用量の分は季節で変わる支出もあります。家計簿ではどちらに入れても構いません。ここでは「契約先やプランで下げられるもの」として、固定費の側に入れました。
固定費の一覧(チェックリスト)
明細を見ながら、当てはまるものに印をつけてみてください。年1回しか引き落とされないものほど、忘れがちです。
| 分類 | 項目の例 | 支払いの間隔 |
|---|---|---|
| 住まい | 家賃、住宅ローン、管理費、駐車場代、火災保険 | 毎月/年払い |
| 通信 | スマホ代、自宅のネット回線、固定電話 | 毎月 |
| サブスク | 動画・音楽配信、クラウド保存、アプリの有料プラン、新聞・雑誌 | 毎月/年払い |
| 保険 | 生命保険、医療保険、自動車保険 | 毎月/年払い |
| 車・交通 | 車のローン、駐車場、定期券 | 毎月/半年ごと |
| 光熱費 | 電気、ガス、水道(基本料金の部分) | 毎月/2か月ごと |
| 習いごと・会員 | ジム、スクール、子どもの習いごと、各種年会費 | 毎月/年払い |
クレジットカードの年会費や、更新月にまとめて引き落とされるクラウド保存の料金も、ここに入ります。
見直しの手順(4ステップ)
1. 明細2〜3か月分から書き出す
銀行口座の入出金明細と、クレジットカードの利用明細を2〜3か月分並べます。毎月同じ日付・同じ金額で出ているのが固定費です。スマホ決済やキャリア決済にまとめて請求されているサブスクもあるので、そちらの履歴も見てください。
年払いのものは、更新月がたまたま入っていない限り、2〜3か月分の明細には出てきません。過去1年分のカード明細をさかのぼるか、メールの受信箱を「更新」「年額」などで検索すると見つかることがあります。
2. 月額に直して、大きい順に並べる
年払いは12で、半年払いは6で割ります。年額3,600円なら月300円です。全部を月額にそろえてから、金額の大きい順に並べ替えます。
大きい順にするのは、時間をかける場所を決めるためです。家賃や通信費など、上の数件で合計の大部分を占めることが多いので、全部を一晩で片づけようとしなくて大丈夫です。
3. 「やめる・下げる・そのまま・先に確認」に分ける
1件ずつ、次の表で振り分けます。
| 判断 | 当てはまるもの | 今夜できること |
|---|---|---|
| やめる | 先月1回も使っていないサブスク、通っていないジム | 解約手続きのページを開く |
| 下げる | 使ってはいるが、プランが今の使い方より大きい | 直近3か月の使用量を確認する |
| そのまま | 毎日使っていて、金額にも納得している | 何もしない(印をつけておく) |
| 先に確認 | 保険、住宅ローン、解約金がかかる契約 | 契約内容と解約時の条件を調べる |
迷ったら「そのまま」で構いません。今回は「やめる」を1つ決められれば十分です。
4. 解約したら、次の請求日のあとの明細で止まったか確かめる
解約手続きをしたつもりでも、請求が続いていることがあります。解約日によっては、最後の1回分が翌月の明細に載ることもあります。
国民生活センターは、無料期間中に解約しないと有料プランに自動で移るサブスクのトラブルを紹介し、使っていないサブスクの支払いがないか、クレジットカードなどの明細を毎月確認するよう呼びかけています(国民生活センター「予期せぬ“サブスク”の請求トラブルに注意!」2021年10月公表)。
解約の方法は、そのサービスの公式サイトで確かめるのが確実です。請求が止まらずに困ったときは、同じページで案内されている消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センターにつながります。
計算例:手取り24万円の一人暮らし
数字はあくまで例です。手取り24万円の人が明細から書き出した固定費が、次のようだったとします。
| 項目 | 月額 | 判断 |
|---|---|---|
| 家賃 | 72,000円 | そのまま |
| スマホ代 | 4,980円 | 下げる |
| 自宅のネット回線 | 5,280円 | そのまま |
| 動画配信 | 990円 | やめる |
| 音楽配信 | 1,080円 | そのまま |
| ジム | 7,700円 | やめる |
| 医療保険 | 2,800円 | 先に確認 |
| クラウド保存(年3,600円) | 300円 | そのまま |
| 合計 | 95,130円 |
手取りに対する固定費の割合は、95,130円÷240,000円で約40%です。
ここで、ジム7,700円と動画配信990円をやめ、スマホは直近3か月のデータ使用量に合う2,980円のプランがあったので切り替えた、とします。減るのは7,700円+990円+2,000円=10,690円。固定費は84,440円になり、割合は約35%です。
年間に直すと、10,690円×12か月=128,280円。同じ金額を食費で減らそうとすると、毎日350円ほど削り続けることになります。契約の見直しなら、手続きは一度きりです。
医療保険は「先に確認」のままにしています。保障の内容を確かめないまま解約すると、必要なときに使えなくなるからです。
項目別の見直しポイント
通信費
スマホは、契約中のプランのデータ容量と、実際に使っている量を比べるのが出発点です。毎月の使用量は、契約している会社のアプリや会員ページで確認できます。セット割や家族割が付いている場合は、1回線だけ変えると他の回線の料金が変わることがあるので、契約全体で計算してください。
サブスク
先月使ったかどうかで判断すると早いです。「いつか使うかも」で残しているものは、一度やめても、必要になったときにまた申し込めます。同じジャンルのサービスを2つ契約していないかも見ておきましょう。
保険
保険は、解約するとその保障がなくなります。年齢や健康状態によっては、あとから同じ条件で入り直せないこともあります。保障が重なっていないか、勤め先の制度などで足りる部分はないかを確かめ、判断に迷うときは契約している保険会社や専門家に相談してください。
住まい
家賃は大きい項目ですが、引っ越しには初期費用がかかります。住宅ローンの借り換えも、手数料などの費用を差し引いて得になるかで判断します。すぐに動けなくても、更新月や金利の見直し時期をメモしておくと、次の機会を逃しません。
車・光熱費
車は、ローン・駐車場・保険・税金を合わせて月額にすると、思ったより大きいことがよくあります。光熱費は、契約中のプランと使用量を検針票やWeb明細で確かめるところからです。
見直した固定費を元に戻さないコツ
固定費は、一度下げても、新しいサブスクが1つ増えるだけで元に戻ります。続けたいのは次の2つだけです。
- 新しく契約したら、その日のうちに一覧に書き足す
- 月に1回、カード明細と一覧を見比べて、知らない引き落としがないか確かめる
一覧は紙でもエクセルでも、家計簿アプリでも構いません。毎月どこから、いくら引き落とされるかを自分で言える状態なら、新しい請求が紛れ込んでもすぐ気づけます。
Furtuneでできること
もふもふ家計簿のFurtune(ファーチュン)は、銀行やカードと連携しない手入力の家計簿アプリです。口座やカードの情報をアプリに渡さないので、預けていない情報がアプリから漏れることはありません。家計簿のデータはスマホの中だけに保存され、運営者には送られません。アプリを開くときに、Face ID / パスコードロックをかけることもできます。
数字を自分で打つので、990円のサブスクも「今月もこれが出ていく」と目に入ります。
固定費の管理に使うのは「定期支払い」です。
- 毎月・2か月ごと・半年ごと・毎年などの間隔で登録でき、日付が来ると、アプリを開いたときに自動で記録されます。自動にせず、お知らせだけ受けて自分で記録する設定もあります。
- 引き落としの前日20時に、フクロウのホーが通知でお知らせします
- カレンダーに、これから来る支払いが表示されます
- レポートで、定期支払いから集計した固定費の金額と、支出に占める割合を確認できます
定期支払いの登録は無料で2件まで、Proなら無制限です。料金はGoogle Playの表示をご確認ください。
よくある質問
固定費は手取りの何割くらいが目安ですか?
住んでいる地域や家族の人数で大きく変わるため、一律の正解はありません。まずは今の割合を計算して、見直したあとにどれだけ下がったかを比べるのがおすすめです。上の計算例では約40%から約35%になりました。
固定費の見直しは何から始めればいいですか?
金額の大きい順に並べたうえで、すぐ決められる「使っていないサブスク」から手をつけると進めやすいです。通信費はプランの確認だけで判断できることが多く、保険と住まいは調べる時間をとってから動きましょう。
年払いのサブスクはどう扱えばいいですか?
12で割って月額に直し、ほかの固定費と並べて比べます。更新日をメモしておき、更新の前に「来年も使うか」を考えると、使わない年の分を払わずに済みます。
固定費を減らしたのに、お金が残らないのはなぜですか?
浮いた分が、そのまま変動費に回っているのかもしれません。減った金額を、給料日に別の口座へ移しておくと、使える額がはっきりします。家計簿で変動費の動きも1か月見てみてください。
夫婦の場合、固定費はどちらの家計簿に入れればいいですか?
共通の口座から払う家賃や光熱費は家計の固定費、自分のスマホ代やサブスクは個人の固定費、と分けると整理しやすくなります。誰の口座から引き落とされているかを、一覧に書き添えておくと確認が楽です。
毎月の引き落としを、口座をつながずに自分の手で把握したい方は、まずは金額の大きい固定費2件を、Furtuneの定期支払いに登録してみてください。Google Playで見る
本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務・法律・投資の助言ではありません。制度は変わることがあるため、リンク先の公式情報や専門家にご確認ください。